大和郡山市医師会広報指定席
忘れられない一枚の写真
達雄先生



     私のパソコンのスクリーンには一枚の画像が鮮やかに映し出されております。 それは石灰質で出来た数え切れない棚状の池を豊かな清流が流れ落ちて行きそこに陽の光が反射してまるで南洋の海原の如き輝きを見せているものです。

今年の夏に中国の黄龍と九寨溝を訪れた時のものです。大阪の関空から北京へそこから成都へそこで一泊して次の日に標高3000mの九寨溝空港へ着きそこからバスに乗ること1時間30分、途中標高3900mの峰を越えましたが非常に空気が薄く呼吸が深く出来ない感じがしました。早く歩いたらいけないとも言われました。なるほど高山特有の反応です。これで3569mの五彩池を目指して往復7キロメートル約4時間のハイキングです。

ガイドの案内で念のため簡易酸素ボンベを購入していざという時に備えました。道は桟道で整備されていて池や滝を見ながら登ること3時間さすが最後の100mの登りは買った酸素ボンベの世話になり有り難く思ったものです。その地形は数億年掛けて海底が隆起して黄色や白の石灰岩で出来た地質で3000にも余る棚田状の池が出来ています。そこを雪解け水が豊富に流れ湖面や棚田群を流れて石灰質に反映して美しい碧色や翡翠色や空色になって見えるのです。こんな山深いところにこんな別世界があったのかとただただ感激してしまいました。まさに「中国の絶」と言われる絶景です。 その奥には雪を冠った雪宝頂山(5588m)が聳え立ち空からこの棚田状の池が連なるさまをまさに龍がその山を駆け上がって見えると言われます。下りはひたすら階段状なところを1時間下り続けましたが、足腰や肺活に耐えられる眼界ぎりぎりセーフでしたが本当に良かったとつくづく思います。

翌日は九寨溝を訪れましたが黄龍とともに1992年世界遺産に登録された成都の北400・に位置するこれまた秘境です。50・に渡って湖沼群や渓流や瀑布(滝)が連なり森の奥には猫熊(パンダ)や金糸猴(猿)が棲むと言われています。一日掛かりでハイキングしましたがこちらは体力的には比較的楽でした。溝(谷)に沿って九つのチベット族の村(村寨)があることから九寨溝と呼ばれるそうです。人気の観光地だけ両者共に入園者一日2万人に制限されているそうですが、この景勝の地が何時までも美しいままに保存されていくことをねがいます。   


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